岐阜県の山あいで昔から親しまれてきた郷土料理 「五平餅(ごへいもち)」。
つぶしたご飯を串にまとめ、香ばしいタレをつけて焼き上げた素朴な一品は、
地元の暮らしやお祭り、季節の行事とともに育まれてきました。
地域によって形も味わいも異なり、“その土地らしさ”を感じられるのが五平餅の魅力です。
普段から馴染みのある方も、久しぶりの方も、岐阜の食文化を味わうきっかけとして
あらためて五平餅を楽しんでみませんか?
🍡 五平餅の歴史と由来
五平餅は、つぶしたご飯を串に巻きつけて焼き、タレを付けて味わう郷土料理です。
主に 長野県の木曽・伊那地方から岐阜県の東濃地域、愛知県三河地方 にかけて受け継がれてきました。
■ 江戸時代の暮らしと五平餅
木曽地域などでは、木材の伐採で出た木の切れ端にご飯を握りつけ、
たき火で焼いて味噌をつけて食べたのが始まりとされています。
やがて、山仕事の安全祈願や収穫への感謝を込めて神前に供えられ、
お祝い事や祭りの場でも食べられるようになりました。
■ 名前の由来
- ・「御幣(ごへい)」に形が似ているから
- ・「五平さん」という人物の名に由来する説
- ・ 美濃出身の武将・五平という人物が広めたという説
など、地域によってさまざまな話が残っています。
🍂 食べられる季節や風習
五平餅は 秋の収穫を終えた時期 に、新米で作られることが多かったそうです。
収穫への感謝と、翌年の豊作を願い神様にお供えする風習があり、
人々の食事としても大切にされてきました。
恵那・中津川地域では、客人をもてなす料理 としてふるまわれることもありました。
現在では、地元の人だけでなく観光客にも広く親しまれ、
行楽地や道の駅などで気軽に味わえる郷土グルメとなっています。
🍡 五平餅の形・味・食べ方
五平餅は地域によって形も味もさまざま。
その違いを知ると、より食べ比べが楽しくなります。
■ 形の種類
- わらじ形:平たくのばした東濃地域の代表的な形
- 団子形:丸い団子を連ねるタイプ(飛騨など)
- 丸太状・へび形:地域や家庭ごとの独自アレンジ
■ タレの味
タレは大きく分けて3種類。
- 味噌だれ
- 醤油だれ
- 味噌×醤油のミックス
木曽路を境に、北側(飛騨)では醤油味、南側(東濃)では味噌味が多い傾向があります。
人気の味は、くるみや落花生 を使った濃厚タイプ。
東濃地域には、なんと “クロスズメバチの幼虫(へぼ)” を加える地域もあるなど、
家庭や土地ごとの“その家の味”があるのも魅力です。
🔖 情報元
- 農林水産省「うちの郷土料理」(岐阜県:五平餅)
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/38_8_gifu.html - 岐阜県観光公式サイト(ぎふの旅ガイド)五平餅紹介
https://www.kankou-gifu.jp/gourmet/detail_6420.html

〜 編集部より 〜
五平餅は、岐阜や木曽の暮らしの中で育まれてきた素朴な郷土料理。
地域によって味わいが変わるのも、長く愛されてきた証です。
この冬、久しぶりに食べてみたり、別の地域の五平餅を食べ比べたりして、
岐阜のグルメをゆっくり楽しんでみてください。